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横浜の動物病院スタッフが綴る「サム日記」

横浜市港北区綱島の動物病院「サムペットクリニック」のスタッフ日記です。

歯科処置 

こんにちは、獣医師の大塚です。

7月も今日で終わりですね。今年はとにかく暑かった印象しかありません(。-_-。)
8月も暑さは続きそうですので、無理せず乗り切りたいところです。

ところで普段診察やトリミングで良く受けるご相談に、「お口のニオイ」が有ります。
特に夏場は顔の近くでハアハアされると気になりますよね・・・

原因のほとんどは歯周病(たまに腎臓・肝臓の病気が原因のことも)。
程度の差はあれ、成犬の80%が歯周病を患っているとのデータもあります。

ミルちゃんも保護された時から歯周病もち。(猫も多いです)
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もちろん理想的には毎日の歯磨きが歯周病予防には第一なのですが、なかなか難しいのが実際のところ。
最終的にはグラグラになった歯の抜歯も含めて、全身麻酔下での歯科処置をご提案することがほとんどです。

しかしながら、「歯のために全身麻酔かけなきゃいけないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今日は、全身麻酔をかけてまで何をするのか?何故麻酔が必要なのかをご説明したいと思います。

こちらが歯石を取るのに使う超音波スケーラー。基本的に人間の歯医者さんで使うものと同じ構造です。
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先端に金属製の「チップ」を取り付けます。
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こちらは少し形が違いますが、使う側の好みですね。院長はこちらを使います。(私は上のが好きです。)
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これは歯根膜剥離チップといって、歯を抜くときに使用。非常に便利です。
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歯石をとるだけであれば時間もあまりかかりませんが、多くのケースで抜歯や歯周病の治療が必要になります。
また、歯石を取ったあとの歯はザラザラでとても歯石がつき易い状態で、ポリッシング(歯面研磨)という処置が必須です。

まずこのようなブラシで荒研磨をして、
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続いてこちらのラバーカップで仕上げ研摩をします。
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専用の研磨剤(歯磨き粉みたいなもの)。青が荒研摩用、ピンクが仕上げ用。
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上記のような処置を真面目に(?)行うと最低1時間くらいはかかります。(抜く歯が多いと3時間くらいかかることも)
当然ながら、ワンちゃんは1時間も口を開けてじっとはしてくれませんし、抜歯や縫合を無麻酔で行うのは不可能です。

また、超音波スケーラーは熱を持つので、冷却用の水が絶えず出る構造です。
歯石を含んだ水が気管に入ることで、肺炎などを起こすリスクも有ります。
(なので全身麻酔下ではかならず気管チューブを入れて、喉に詰め物をします)

麻酔をかけるのは、「安全に、確実に処置をする」ため。

麻酔をかけられる健康状態の子に対して無麻酔で歯科処置をするのは、麻酔をかけることよりも危険でデメリットの多いことだと思います。
ご不安はあると思いますが、「歯石を取るのに全身麻酔が必要」とお話しすることをご理解下さい。


ここまでお話ししておいてなんですが、我が家のらんちゃんは呼吸器に問題があるので全身麻酔がかけられません(´・_・`)
(私は麻酔リスクが最も高いのは呼吸器疾患のある子だと考えています)
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本当は歯科処置したいんですけどね(。-_-。)
















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